001

3/13
前へ
/38ページ
次へ
やっと学校に着く。 しかし、ここからが修羅場だ。 なぜか僕たちの教室の扇風機だけ、全て故障しているのだ。 クーラーなんて気の利いたものは教室にはない。 脱水症状で倒れるやつも出てきたものだから、喉が渇いたら水を飲んでいいという特別ルールができた。 「暑い・・・。」 「何回目だよ、その単語。」 えーと・・・、朝も含めてかれこれ数十回は言ってるな。 「あ、そうだ。銀は知ってるか?」 「なにを?」 「この学校の噂。」 朧はニヤリと笑い、校庭の隅にある池を指差した。 「あの池に、ワニがいるらしいんだ!」 「ヘーソーナンダー。」 「カタカナで答えるな!」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加