告白

2/2
前へ
/16ページ
次へ
「のびちゃん!のびちゃん!」 「のび太!おいのび太!」 「のび太くん!のび太くん!」 「のび太さん!のび太さん!」 ここは市立病院。不幸なことにのび太は頭から落下し、意識を失っていた。 ママ。パパ、ドラえもん、しずかが、涙を流し、必死にのび太に話かけている。 連絡を受け、ジァイアン、スネオも駆けつけた。 「おばさん。のび太はだいじょうぶなんですか?」 「うぅぅぅうぅぅぅ。」 ママはその場に崩れ座り込んだ。 「手術をしなければ、このまま、、、ずぅ~っとこのまま、のびちゃんはこのまま、、、植物人間のようになってしまうんだって。。。」 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 「失敗すれば、死んじゃうかもしれないの・・・・・・・。」 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。」 「おい。ドラえもん!!!!いつものように何とかしろよ!タイムマシンだとかなんとかあんだろ!」 「そうだ!そうだ!何とかしろっ!」 「・・・・・・・・・・・・・・できないんだ・・・・・・・・。」 ドラえもんの脳の中に「生命救助」に関する禁止事項プログラムがある。 そのプログラムの中に111059841行目に、このような命令がある。 ――――――――― 歴史を壊す可能性大。生命を直接的に救助する事を禁ず。――――――――― この事実をドラえもんはみんなに告白した。 「この役立たずロボット!」 「お前なんか未来へ帰れ!」 「みんなごめん。。。。。僕はのび太くんの為に未来から来たのに。。。」 ボカッボカッ!!! ジァイアンはドラえもんを殴った。 「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。ごめん。。。」 ボカッボカッ! 今度はドラえもんが自分で自分を殴りつけた。 「たけしさん!ドラえもん!もうやめて!私が悪いのよ。私が一緒に羽子板遊びなんてしなければ。。。」 しずかは自分を責めた。 「いいえ。みんなのせいじゃないわ。。。」 ママの声が、みんなに届いたかどうかは定かではない。
/16ページ

最初のコメントを投稿しよう!

293人が本棚に入れています
本棚に追加