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「のびちゃん!のびちゃん!」
「のび太!おいのび太!」
「のび太くん!のび太くん!」
「のび太さん!のび太さん!」
ここは市立病院。不幸なことにのび太は頭から落下し、意識を失っていた。
ママ。パパ、ドラえもん、しずかが、涙を流し、必死にのび太に話かけている。
連絡を受け、ジァイアン、スネオも駆けつけた。
「おばさん。のび太はだいじょうぶなんですか?」
「うぅぅぅうぅぅぅ。」
ママはその場に崩れ座り込んだ。
「手術をしなければ、このまま、、、ずぅ~っとこのまま、のびちゃんはこのまま、、、植物人間のようになってしまうんだって。。。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「失敗すれば、死んじゃうかもしれないの・・・・・・・。」
「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。」
「おい。ドラえもん!!!!いつものように何とかしろよ!タイムマシンだとかなんとかあんだろ!」
「そうだ!そうだ!何とかしろっ!」
「・・・・・・・・・・・・・・できないんだ・・・・・・・・。」
ドラえもんの脳の中に「生命救助」に関する禁止事項プログラムがある。
そのプログラムの中に111059841行目に、このような命令がある。
―――――――――
歴史を壊す可能性大。生命を直接的に救助する事を禁ず。―――――――――
この事実をドラえもんはみんなに告白した。
「この役立たずロボット!」
「お前なんか未来へ帰れ!」
「みんなごめん。。。。。僕はのび太くんの為に未来から来たのに。。。」
ボカッボカッ!!!
ジァイアンはドラえもんを殴った。
「うぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。ごめん。。。」
ボカッボカッ!
今度はドラえもんが自分で自分を殴りつけた。
「たけしさん!ドラえもん!もうやめて!私が悪いのよ。私が一緒に羽子板遊びなんてしなければ。。。」
しずかは自分を責めた。
「いいえ。みんなのせいじゃないわ。。。」
ママの声が、みんなに届いたかどうかは定かではない。
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