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「麻呂……じゃなく、殿! 敵襲です!」
「んお? なんでおじゃるか?」
天蓋付きのふかふかベッドで眠る今川義元は、寝ぼけ眼をこすって、たぷたぷの上半身を起こした。
敵襲?
ということは、信長が真っ向勝負を挑んできたということか。
命知らずな。
義元は失笑する。
「逃げずに立ち向かってきたことは褒めてやるでおじゃるが……無謀でおじゃるな。さっさと押しつぶしてしまえ」
「はっ」
義元は再び横になった。
今宵は良い夢を見られそうだった。
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