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「申し訳ございません。わたくしは決して魔王様に歯向かう気は・・・」
「艶子に歯向かう気はあったと・・・。油断した。まさかお前が艶子を狙うとは思わなかったからな。」
「今はそんなことどうでもいいでしょ!!それよりまず怪我の手当てを!!マオ、痛いと思うけど病院まで移動しよう。」
よく考えたら、マオは人間じゃないんだから病院に連れて行ってもたぶん意味はない。
けれど、今のわたしにはそれを気付く余裕が少しもなかった。
「大丈夫だ。痛くない。」
「何言ってんの!そんなわけ・・・」
「大丈夫だ。艶子のその優しさで胸がいっぱいだ。」
何ふざけて・・・!
・・・ふざける余裕があるの?腹を貫かれてるのに?
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