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「そんなわけ・・・だって!」
マオは私が殴ると確かに痛いと・・・
マオを覗き込んでもやはり髪に隠れてその表情は読めない。
「魔王様に痛みを与えられるのは艶子だけですわ。理由は分かりません。けれど確かにこの世で艶子『だけ』ですわ・・・。」
そうか、九尾がご丁寧に説明してくれた理由は、私にも説明を求めてるのか。
お前は何者なのかと・・・。
「そんなこと言われても分からない。特別なことはしてない。・・・ただ血縁者なだけ。」
「血縁者?何のだ?」」
私達の会話に今度はマオがついてこれない。
けれど、ここで入ってこられてもめんどくさいだけだ。
だから無視。
「血縁・・・まさか!
魔王様、やはりわたくしと一緒に帰りましょう!」
「九尾何を言っている。俺の帰る場所は艶子の側だ。」
「なら尚更「九尾!!」
突然ばらしそうになった九尾を慌てて大声で遮る。
そして間髪入れずに続けた。
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