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《ひっ!》
《ぎゃー――――!!》
《あっ、がっ、あっ・・・》
耳を塞ぎたくなるような叫び声が響き渡る。
数え切れないほどいた人外の者達は、私の目の前でどんどんと減っていった。
あるものは黒い霧状になって消え去り、
あるものはどろりと溶けてアスファルトの地面に同化、
あるものは人と同じ、血のようなものを流しながら倒れている。
もちろんそれらは、勝手にその状態になったわけじゃない。
大きな風とともに現れた、たった一人の手によって引き起こされた。
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