112人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
「もうちょっと優しくしてあげなよ。マオがかわいそう。」
「全然かわいそうじゃない!!マオはなんか喜んでるから!!」
伝わらないのが悔しい。マオは本当にうっとうしいのに。
「喜ぶの?」
「うん。へこましたくて言った言葉でも、マオはなんか嬉しそうなの。」
その態度が言葉に出来ないくらいイライラする。
解決策があるなら教えて欲しい。
「・・・じゃあさ、逆に優しくすれば?」
「は?」
「怒って喜ぶんだったら、ひたすら優しくすれば逆に物足りなくて凹むんじゃない?」
「・・・そんなことあるの?」
「さぁ?試してみれば?怒らなくていい上に、大人しくなるんだったら儲けもんじゃない。」
確かに。
結局、チャイムが鳴って話はここまでで終わったけれど、時間が経ち、考えれば考えるほどそれはいい案に思えた。
最初のコメントを投稿しよう!