女狐って響きだけでちょっと萌える

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「真由里はさ、どうしたいの?九尾が次に現れたらどうするつもり?」 あたしの微妙な反応に、明が不満げにこちらを睨んだ。 でもそんなこと言われても分からない。 ・・・私はどうしたいんだろう。 「明!真由里を攻めても仕方ないだろ。いきなりこんなことになったんだ。混乱するのも当然だって。」 「でも九尾が次にいつ現れるか分からないのよ!うじうじ悩んでるだけなんて時間の無駄じゃない。」 「そんな言い方することないだろ!真由里の気持ちも汲んでやれよ。」 「その気持ちとやらを優先させて、答えをずるずる引き延ばして何の意味があるの?真由里がどうするか決めなきゃ私達も手助けのしようがないじゃない。」 私をほっぽって二人が言い合いを始める。 申し訳ないけど、その会話が右から左に抜けていく。 私は本当にどうしたいんだろう? ついこの間まで私は自分からマオに真実を話そうとしていたのに、今は九尾にばらされたくない。 だからって九尾をどうにかしようという気は微塵も起きない。 おばあちゃんの安否にあれだけ怒りをあらわにした九尾を嫌いになれないのだ。
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