女狐って響きだけでちょっと萌える

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だんだん裏門の方に近づいていくのを見て、さすがに疑いを持った。 「先生。どうして裏門に?」 「いいから着いてきなさい。」 当たり前のように裏門から外に出る先生を見て、私は結界内側ぎりぎりで足を止めた。 「先生、私これ以上外に出たくないです。」 その言葉に先生は振り返り、こちらに近づいてきた。 私は警戒して、密かに身構える。 「そうか。なら校内に場所を移そう。」 先生はあっさりとそう言って、私の横を通り抜けた。 全く意味が分からない。 けれど、とりあえず結界から出る危機を免れたことにそっと息を吐いた。 瞬間、 背中から激しい力で外に押し出された。 先生だ。 しまった。と思った時はもう遅い。 体は完全に結界の外に放り出されていた。
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