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「確か・・・真由里、とおっしゃったかしら?貴女にお聞きしたいことがありますの。」
頭上から逸らされることのない視線を感じる。
現実逃避はここが引き際だ。
ズキズキと痛む血の滲んだ手や膝を無視してサッと立ち上がり、しっかりと目線をあげた。
予想通り、美しい面立ちの美女が佇んでいる。
悪い考えは全然払拭できないけれど、腹を括るしかない。
「九尾、私からも聞きたいことがあるの。」
私の知りたいことは九尾がたくさん知っているはずだ。
それを聞くならマオがいない今がチャンスと言えばチャンス。
緊張による汗で額がじんわりと湿った。
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