112人が本棚に入れています
本棚に追加
「先に聞かせていただきたいのだけれど、貴女は以前、艶子の血縁者とおっしゃいましたわよね?どこからの血縁ですの?」
「どこから??普通に艶子の孫ですけど。」
「・・まご・・・孫っっ!?」
相当意外だったのか、一瞬孫の意味を理解できなかったらしい。
九尾は大きい目を更に大きくして、驚き固まっている。
「なんでそんなに・・・。」
「まさか艶子は人間の男と一緒になりましたの!?」
「えっ?もちろ・・・」
「人間の世界でよく聞く政略結婚ですか!?」
「えっ、知ら・・・」
「そんなわけありませんわよね!艶子は身寄りがありませんし!」
突然の勢いに口を挟む隙がない。もはや九尾の激しい独り言だ。
「なら、なぜ・・・。」
「キッカケは知らないけど、おじいちゃんとおばあちゃんは凄く仲のいい夫婦だったよ。」
今度は邪魔されないように少し大きめの声で話すと、それを聞いた九尾は眉間に深く皺を寄せ俯いた。
最初のコメントを投稿しよう!