112人が本棚に入れています
本棚に追加
そして何事もなく時間は流れ、ジメジメした雨が続く6月の終わり。
私は17才の誕生日を迎えた。
朝ごはんにまさかのホールケーキで、若干の気分の悪さを抱えつつ学校に着くと、晴と明が誕生日を祝ってくれた。
お昼休みにはプレゼントも用意してくれていて、久しぶりに声を上げて笑い、心からその場を楽しんだ。
・・・明のあの言葉を聞くまで。
「誕生日に日直とかついてないわね~。」
楽しげな明と、少し拗ねた様子の晴が前の席に座ってこちらを向いている。
二人ともクラスが違うのに、わざわざ教室まで来て、私が日誌を書き終わるのを待ってくれている。
最初のコメントを投稿しよう!