始まりは・・・

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抱き着いていた体をガバッと剥がし、人の顔をマジマジと見つめてくる。 髪の隙間から覗く瞳が真っ赤なことに気付いて、再び恐怖が甦った。 「あー――――――!!!!!!」 ひっ!?今度は何!? 「艶子、足を怪我してるじゃないか!!」 先ほど転んだ時に擦りむいたらしい。 でも正直今はどうでもいい。 それよりまだ艶子と呼んでる方が気になる。 「せっかくの綺麗な足が!!」 「きゃ!」 そいつはあろうことか、怪我した私の足をぐいっと持ち上げた。 驚いた私は慌てて中が見えないようにスカートを押さえる。 何をするんだと思って、そいつを睨もうとしたけれど・・・ それは叶わず、驚きのあまり固まってしまった。
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