懐が深いのとバカは紙一重
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「真由里ちゃ~ん。起きないの~?学校遅刻しちゃうよ~。」 階下から母親の間延びした声が届いて、頭を上げる。 「はーい。今行く。」 うじうじ考えるのは性に合わない。 『マオ』のことをこれ以上考えても、本人がいないと何の意味もないので、罪悪感も疑問も、ついでに嫌な予感も空の彼方まで遠投。 大きな伸びをして頭を切り替え、寒すぎるこの部屋から出て小走りにリビングに向かった。
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