懐が深いのとバカは紙一重

19/21

112人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
「真由里の特異体質は父さん達じゃ何も出来ないから、マオ君が側にいてくれた方が安心なんだ。」 ・・・た、確かに。 お母さんは全く霊感ないし、お父さんも感じる程度だ。 おばあちゃんがいない今、昨日のような状況になったら、頼れるのはマオだけ・・・ 「母さんもそれを考えてだと思うよ。」 チラリと母親の方に目を向ける。 それに気付いた母親は優しく微笑んで・・・ 「はやく朝ご飯食べちゃいなさい。艶子ちゃん。」 あ、まだそれ勘違いしたままですか・・・。 自分が名付けて、16年間呼び続けた名前に、もっと自信を持ってください。 母親は私を強引に椅子に座らせ、同居ラブ~♪と謎の歌を歌いながら台所に消えた。 間違いなくこの母親に父の言うそんな深い考えなんてないと思う。
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加