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「つ、艶子が・・・。俺に謝った・・・・。それどころかお礼を・・・」
そう言いながら崩れ落ちた。
「55年以上待った甲斐があった。俺、今幸せすぎて死にそう・・・」
幸せの沸点が
低い。
ますます不憫で、ますます真実を伝えづらくなったのを感じた。
大きな溜息を吐いて、冬の朝とはミスマッチなそうめんに箸を伸ばす。
・・・ん?
これ・・・
にゅうめんだ。
そうめんに見せ掛けた、にゅうめんだ。
麺もつゆも生温い。
なんかもう・・・意味がわからない。
ドッと増した疲労感を背負って、くそ真面目にも学校へ向かう私を誰か褒めてほしい。
まだまだ疑問はあるけれど、
今日はもう考えないでおこう。
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