春だから・・・

15/17

112人が本棚に入れています
本棚に追加
/257ページ
きちんと追求したいところだけど、ガラスの破片だらけの部屋をマオが横切るものだから、微妙に床に血が滲んでいるのが気になった。 「マオ、足から血が・・・」 「大丈夫だ!!痛くない!!」 そんなわけないだろ。ガラスささりまくってんのに。どんだけ焦ってるんだ。 「分かった。出会いのきっかけは追求しないから、とりあえず手当しよう。見てるこっちが痛い。」 「・・・艶子優しい。」 「いや、私は触りたくないから手当は自分でしてね。」 「うっ!」 マオは胸を押さえて俯いた。 「何!?どうしたの!?」 「あまりの艶子の優しさに胸が・・・。」 ・・・なんでだよ。 今のは喜ぶところじゃないだろ。 あと、息が荒い。
/257ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加