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夢にまでみた東京。
私は小さい頃から歌手になるのが夢で、小学5年生位から両親に東京に住みたいと言って何度困らせただろうか。
12才からボーカルスクールに通い、大阪や東京で開催されるオーディションを受け、夢を追ったが、結果はいつも不合格。
諦め切れず今はBarで歌っているが、チャンスがあればいつでも東京に行こう思い、24才にもなって定職に就かず、コンパニオンやアパレルのバイトをしていた。
思わぬ所から降ってきたチャンス。
…これで時間とお金を費やしてオーディションを受ける事はなくなる。
彼のお金に関する部分は気になるし、まだ付き合って日がないので彼をよく分かってないまま結婚して良いのか、後で後悔しないか…
と悩んだ。
だが、憧れの東京に行けるというこの切符を逃したくない私は…
「菜摘?」
「・・・私・・・森田さんと結婚します。」
と簡単にプロポーズを受けてしまった。
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