慰謝料くらい払いなさい！

計画。

『ガチャ』

！！！！

夫がお風呂から出てきた音にビックリして身体が跳ね上がった。

急いでマイクロＳＤを抜き取り彼の携帯を元の場所に戻した。

何食わぬ顔でソファにくつろいでいる夫を見ていると殺してやりたい位憎い。

私は感情を抑えられず

「・・・森田さん。浮気してるでしょ？」

言わなきゃいいのに考えより先に言葉を発してしまった。

「は？お前、気は確かか？誰に向かってそんな口叩いてんだ？」

「・・・私が何も知らないと思ってるの？」

「はっ！大した妄想だな。精神科に行った方がいいんじゃないのか？」

「・・・じゃあ携帯見せてよ。」

「は？プライバシーの侵害だな。お前は犯罪者だな。見せる訳ないだろ。くだらない。」

そう言い、夫は携帯を取り出し、何やら操作しだした。

「ちゃんと話そうよ・・・。」

後は何を言っても無視された。

その態度に我慢出来なくなった。

「もうっ！いい加減にしてよ！！」

ガシャーーーーーーン!!!

私は怒りにまかせて、その場にあったアイロンを壁に向かって投げつけた。

夫のシャツにアイロンを掛けている途中だったので、スチーム用の水がこぼれ、床に散った。

この私の行動に夫はキレてしまい、鞄の中から離婚届を取り出し

「もう限界だ！！離婚してやる！！！」

それを机にバン！！と叩き置いた。