814人が本棚に入れています
本棚に追加
そんな中、義母から電話がかかり
「こうちゃん家にいる?」
「いえ。数日前から帰って来てませんが。」
「え?そんなはずないわよ。だってこっちには来てないもの。友達の家にでもお世話になってるのかしら・・・」
「・・・さあ。とにかく私は知らないので・・・失礼します。」
女の家だよ。
・・・言いたかったが言えなかった。
もしここで私が不貞行為の証拠を握っていると義両親に知れて、口裏を合わせたりされては困ると判断したからだ。
本当は義両親にも夫のしてきた事を全てぶちまけたいし
夫の勤務先にも、お宅の女性社員と不倫してますよ。
と夫を信頼している人達に言って彼の信頼をなくしてやりたい。
出世街道から引きづり落としてやりたい。
不倫相手だって同じだ。
そいつの人生めちゃくちゃにしてやりたい。
・・・でもそんな事して何になるだろう。
私の気は治まるだろうか?
心から良かったな って数年後も言えるだろうか?
結果的に、夫を女に取られた単なるみじめな妻になるだけじゃないか?
そう思い、辛い気持を我慢し・・・
何も喉を通らず。
でも仕事は休まず真面目に働いた。
1週間で5kg痩せた。
顔色は化粧で誤魔化し、作り笑顔でも無理して人前では笑おうと努力した。
事情を知っている会社の女友達に励ましてもらい、なんとか一日一日頑張れた。
最初のコメントを投稿しよう!