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それからも毎回デート代は私が払っていた。
毎回5千円~1万円のデート代を払うのは、私の少ない給料ではだんだん厳しくなり…
外食が大好きな彼をどうにか家で食べるように説得した。
「外食も良いけど、私の手料理も食べてよ。」
「・・・俺のスタイルには合わないから、外食にしようよ。」
「森田さんの好きなもの沢山作るから!ね?」
「・・・」
食べる前はぶつぶつ文句を言っていたが、食べると・・・
「ん?美味しい!」
「本当?良かった♪」
「俺の彼女は良い奥さんになるな。」
と喜んでくれ、それからのデートでは毎回、私が夕飯を作る事になった。
・・・でもその材料費は当たり前のように私持ち。
外食代を払うと思えば安く抑えられるから・・・
と考えて我慢した。
しかもボディーソープや洗顔料、トイレットペーパー等、彼の生活用品も私がお金を払う。
一緒にスーパーに買い物に行ったら、あれもこれもとどんどんカゴの中に商品を入れ、レジに並ぶ時には彼の姿が忽然と消えている…
の繰り返し。
…なんか嫌だな…
と思いながら、指にはめたエルメスの指輪を見て、
これを貰ったんだから、少し位私がお金を出すのは仕方がない事だよね…
と、バカな私は自分に言い聞かせていた。
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