109人が本棚に入れています
本棚に追加
「そっ…総悟…」
総悟は、俺の顔を見ようともしない。
ただうつむき、俺の横を通り過ぎようとする。
「ちょっ…総悟…」
「土方さんじゃねぇですかィ。仕事…お疲れ様でさ」
「っ…」
何も、言えなかった。
総悟がこんなこと言うなんて。
トンッ
総悟の肩が俺の肩に当たった。
ズキッ!!
(いっ……てー…)
声を出したり、手で押さえるのはギリギリで止められた。
それよりも総悟だ。
「っ??」
総悟は振り返っていた。
俺の顔を見て、きょとんとしている。
赤い目は…
さらに赤く、少しばかり腫れていた。
.
最初のコメントを投稿しよう!