君が死んで一年

4/9
前へ
/22ページ
次へ
「ふぁ~あ」 欠伸をしながら廊下を歩くと、そこには隊士がちらほら見えた。 「オイ」 「あっ!!沖田…隊長……」 声をかけると、困惑した目で返答しやがる。 最近はみんなそうだ。 どこか俺を遠ざけている。 返答はあやふや、 目を合わせようともしない、 おまけに、俺を同情の目で見てくる。 居心地が悪いったらない。 けれど、それを表に出すことができるほど正直な人間じゃないから、知らぬ振りして通り過ぎる。 後ろで小さく安堵の息をつく隊士の声が聞こえた。 .
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

109人が本棚に入れています
本棚に追加