君が死んで一年

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「そういえば土方さんは…??」 こういうところが自分の嫌いなところだ。 結局、一番言いたいことが言えずに逃げてしまう。 昔からそうだ、と言われても仕方がない。 「?? …あぁ。昨日の夜中から仕事に行ってる。最近…トシの奴全然仕事休まなくてな…」 「そう、ですかィ…」 それを聞いて、俺は少し安心した。 何故かは分からないが。 「あぁ、そうだ。もうすぐ、ミツバさんの命日だな」 「っ!!!」 自分でも驚くくらいに心臓が跳ね上がった。 無意識に体が震える。 一番誰かに話したかったことなのに…… それを見兼ねてか、 「総悟、大丈夫か??」 …ぽんっ 近藤さんは頭を優しく撫でた。 .
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