『君のぬくもり』

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だが同じ暗闇を抱えた者同士がお互いの心を許すのにさほど時間はかからなかた。 そっと俺の頭を撫でる少年の手がなんとも心地よかった。 今までは避けられるか、攻撃されることしかなかった俺にはこの優しさが痛いほど身に染みた。 俺は耳を垂らし目を閉じながら少年に聞いてみた。 「黒猫は縁起が悪いと言うし俺は人間の言葉まで話せるんだぞ……避けないのか?」 「縁起が悪いなんて聞いたことないよ。それに僕黒猫好きだよ。人間の言葉を話せるのも凄い事じゃないか」 こいつには敵わない。 そう感じた瞬間だった。
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