燃え堕ちるもの

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心拍数がハンパない。 呼吸困難でいっそ倒れてしまいたい。 なんなんだこの状況。 有り得ないだろ。 お茶を出す手が震える。 緊張がダイレクトに表れてしまい、隠す術もない。 こんな状況でポーカーフェイスを気取れるほど、俺は人間ができていない。 心の準備。 将太もそんなことを言っていた。 俺にも場合によっては必要になる。 「ノコノコ出てくるのは場違いだって、わかってはいるのよ。ごめんなさいね、驚かせてしまって」 キッチリ整ったまとめ髪が印象的。 「……いえ」
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