第二夜 「適合者」

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「まずは、上様に会わなきゃな」 夜の公園で、一夜が言った。 七瀬は、首を傾げる。 「上様って、さっきも言ってたよね。どんな人なのかな」 「会えば分かるって」 一夜は、説明がめんどくさかったらしく、適当な事をいい、周囲を見渡し、公園の片隅にある物置小屋に向かう……七瀬も無言で着いて行った。 一夜がポケットから銀色の鍵を取り出し、物置小屋の壁に突き刺すと、信じられない光景が映った。 「扉…?」 鍵が刺さった壁に扉が出現したのだ。
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