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「いいですよ!行きましょう!愛子さん、とってもイイ人ですから大丈夫ですよ!七瀬さん」
「う、うん……じゃあ、後は、お願いするよ。一夜くん」
ウキウキした様子の五月に連れられ、七瀬は、再び現世に向かって行った……それを見送ると、一夜は、無言で報告に向かったのだった。
再び現世に来た七瀬は、五月に連れられるまま、人通りの多い場所にやってきた。
そこは、サラリーマンやOL達が行き交い、周囲にある店も居酒屋やバーなど、大人が立ち寄る場所が多い。
「あそこですよ~」
五月が指をさした場所は、路地の奥にある小さな店だった。
注意深くみないと見落としてしまう場所に存在するその店は、バーであった。
二人は、〝リべラメンテ〟と金色のプレートに刻まれた店の、扉を開く……中は、ジャズが流れており、店内は、綺麗に清掃が行き届いている。
座席は、カウンターのみで、壁には、レコードが飾られており、淡い照明が店内を優しく照らしている。
七瀬がボンヤリと眺めていた時だった。
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