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一方、任務の報告をし終えた一夜は、書斎にて、和装の主と会話を交わしていた。
「そうか……七瀬は、滞りなく任務を遂行したのだな」
吸っていた煙管を傍らに置き、
オッドアイの青年は、僅かに目を伏せる。
正面にいる一夜は、眼帯で塞がった片目に触れ、気まずい様な表情を一瞬、見せたが、すぐにそれを消した。
「俺も驚いたぜ。行くまでには躊躇してるみたいな感じだったんだけどよ、顔色変えず、迷いなく魂を狩ったんだからさ……流石の俺も寒気がした……七瀬サンの内面が底が見えないぐらいに深い気がしてさ」
「そなたは、勿論……二葉や五月でさえ時間が掛かったのだがな。仕事熱心と捉えればそれまでだが……一度、七瀬と話してみよう……彼は、他のメンバーと違い〝深い〟ようだからな」
「悪いな、上様」
一夜は、申し訳なさそうに言うと、思い出した様に声をあげる。
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