37人が本棚に入れています
本棚に追加
「痛いなぁ……物で人を殴っちゃいけないよ。一夜くん」
痛みにより、涙目になりながらも、七瀬は、一夜に抗議した……死神になり、人間に比べ丈夫さは増したが、痛いのには変わりは無いのである。
一夜は、不機嫌な表情を崩さずに七瀬を睨む。
「あのなぁ、七瀬サン!俺の話を聞いてねぇだろ?聞く気あんのかよ!」
人差し指を向けた一夜は、七瀬に向かって、小言を言う。
今日は、任務が無い為に休憩所にて、一夜から色々な話を聞いていた最中だったのだ。それを思い出すと、七瀬は申し訳ない気持ちになった。
「ごめんね。ちょっと昔の話を思い出していたんだ」
そう詫びれば、一夜は、キョトンしとした表情をして七瀬を見つめた。
外見こそ高校生ぐらいに見えるが、七瀬よりは、遥かに長く生き、年上である彼がそんな表情を浮かべると、外見通りの子供見えるのが不思議でならない。
最初のコメントを投稿しよう!