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とまでは、行かないが……。
ふと視線をベットに向けて、口を開いた。
「……さて、あの子どうしようかな」
孤児院に預けるか、それとも保護するか。
自分にも一人娘――デリスがいる。
そんな事を、オロは考えながら視線を巡らせていると、ひとつの写真立てに目が映えた。
大きな木の前で、目を細めて和やかに笑っており、笑い皴(しわ)がくっきりと眦につき、空と同じ色の青い長髪が優雅に風に揺れているのが、写真から伺える一枚。
齢は、三十代前半の人物。
「………。」
自分が"殺してしまった"ようなモノだ。
込み上げてくるモノを抑えようと、必死に平静を装う。
悔やんでも、悔やんでも――愛した妻は戻らない。
守れるだろうか……救えるのだろうか。
数歩進み、オロは優しく写真に写っている人物の頬に触れた。
「………どうすれば、いいと思う――ビスカ?」
――貴方を殺してしまった私に、どうか―――……答えを。
『こんな事で、うだうだほざいてたら呪うからな』
「っ……!!」
頭に過ぎる言葉に、オロは顔を強張らせた。
――答えは、数日でわかることになる。
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