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──わたしは、うとうとと微睡んでいた。
瞼に当たる光が眩しいなと思い顔を背けたら、すぐ隣に『あなた』がいた。そのまま顔を押し付けるようにくっついて、また眠りに落ちる。
「あなたにべったりね」
笑いを含んだこの声は、『あなた』の恋人だ。今は一緒に住んでる。家族だ。
「かわいいでしょ」
得意気な、『あなた』の声。
わたしは目を閉じていても完全に眠りに落ちているわけではないから、二人のこういう会話をよく聞くともなしに聞いている。
「ほんと、可愛いよね。素直で、お利口で」
「遠慮がちなところも」
褒められているのかな。分からない。けど、たぶん、嬉しい。
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