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これは『わたし』の物語だ。
前にも言ったかしら。
生涯誰にも語られることのない、世界中にいる、たくさんの『わたし』。その中の、たったひとつの物語。
もしも誰かに話したら、「大変だったね」と同情する人もいるかもしれない。
「よくある話だよ」と肩をすくめる人もいるかもしれない。
どちらでもいいの。要は『わたし』がどう感じて、どう生きたかが大切だから。
聞こえなくてもいい。届いていなくたって構わない。
それでも伝わるものがあると信じている。ね。
うん。じゃあ、もう行くね。
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