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「……友達……なんて……いない」
ぽつりと少女がつぶやく
「えっ?」
「……私は……魔力がいっぱいあるから……みんな危ないって……」
「別に魔力がいっぱいあっても危ないなんてことはないと思うけどなぁ」
少年にも魔力が多い知り合いがいる
しかしその人は危ないどころかむしろ愉快な人で近隣住民からの人気者である
少年が気まぐれに訪れても嫌な顔一つせず相手をしてくれる
魔力を持っていない少年になぜか魔術を教えようとするのが玉に瑕だが
それも今では聞き流しているため特に問題はない
だからこそ少年は少女の言葉が不思議に思えた。
「じゃあ僕と遊ぼうよ」
今回もその人のところに向かっている途中ではあったが、いつでも行くことができるし、そもそも気まぐれのため遊びに行くことを約束をしていたわけでもないので特に問題はない。
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