第0話 遠い記憶

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「……後ろ」 「え?」 「……君の後ろに」 少女は得意気に答える。 「どういうこと?」 少女の答えだけでは少年には理解できなかったためそう聞く。 「……んー?」 わかりやすく伝えようとしているのか少女は考えこんでいる。 「……君の……すぐ後ろで……君の見えない所に……動いてた……」 「ずっと?」 30分以上それを続けていたのだろうか? 「……うん」 平然と答える。 「すごいね」 さすが隠れるのは得意と言うことはある 「……今度は……私が……鬼?」 「ごめん僕だと5秒で見つかる気がするよ……」 少年の早々のギブアップにかくれんぼは終了となった。
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