【01】日常

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まぁこんな感じだな。 朝はくだらない話をしながら行く。 「なぁ、今日の1時間目なんだっけ?」 国語じゃなかったよな? 「え?一時間目?確かー…」 「確か?」 「体…」 体育キターーーーーー!! 「…体積を求めるやつだっけ?数学の」 「何そのフェイント」 くっそ…絶対狙っただろ。 『体…』と来たら『…育』だろ。 進め…。騙したなぁ… 俺の興奮と感動を返せ。 「でも、2時間目は体育だよ」 にこやかに言う進。 なんか怪しいな… 「…本当か?」 「うん。本当だよ」 じぃーーーー… 「な、何?」 じぃーーー… よし。 「…信じ…てみよう」 「え?疑ってる!?」 「ハハハ、ソンナワケナイダロ」 「なんでカタコトなのーー!?」 「ハハハ、ナンノコトヤラー」 なんて話しながら学校に向かう。 彼女もいないし、ずば抜けた才能も無い。 それでも俺はこんな風に笑いながら学校に行ける日常が楽しい。
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