エピローグ

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 海岸沿いの道を二人の女性が歩いていた。そのうち一人は腰まで伸びた金髪を靡かせており、その肌は驚くほどに白い。また、青い瞳は隣を歩く女性を何度も見つめており、その口角は緩んでいる。    一方、その隣を歩く女性の髪は明るい栗色をしており、瞳は碧色をしていた。彼女の髪は肩ほどの長さだったが、良く手入れをされているのか陽光によって輝いている。 「ねえ、セーラ。やっと、一緒にお出かけ出来たわね」  そう話す女性の手には大きめのバスケットが握られ、それは彼女が歩く度に揺れている。そして、彼女は道端に木製の長椅子を見つけるなり籠をその中程に置き、共に歩む者の目を見つめた。 「ここで食事をしましょう? 他に、座れそうな場所があるかは分からないし」  すると、話し掛けられた者は籠の右側に座り、それを見た者は椅子の開いている場所へ腰を下ろす。 「色々、作ってきたのよ? 途中で崩れるのも嫌だし、手の込んだ料理は無いのだけれど」  女性は、そう言うと籠の蓋を開け、その中を覗き込む。籠の中には、薄茶色のパンを使ったサンドイッチやパンケーキが入っており、そのおかずとしてソーセージなども入れられていた。 「野菜は少なめになっちゃったけど……こういう時位は良いわよね」  女性は、そう言うと適当にサンドイッチを手に取り、隣に座る者へと渡す。すると、セーラはそれを受け取って口に運び、何度か咀嚼した後で嚥下した。 「他にもまだ有るから、遠慮しないで食べてね。飲み物も持ってきたから」  言って、女性は籠から水筒を取り出してみせる。そして、彼女はそれを軽く揺らすと、椅子の上に立てて置いた。
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