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しほんはいつもどうり家に帰宅した。
汚れた制服。
乱れた髪。
普通なら何処からどうみてもおかしいしほんの姿。
「ただいまぁ」
しほんはそう言ってリビングの扉を開けた。
リビングにあったのはいつもの光景。
寝転がってケータイを打ちながら金色の髪を指でくるくると巻いている姉のほたる。
食事テーブルに腰掛けてお酒をビンのまま豪快に飲み進める母。
「…。」
おかえりの声が無いのはいつものこと。
しほんは自分の部屋に着替えに行こうと向かった。
「おいっ!お前。早く飯作れ」
顔を赤らめて酔った母親がしほんに言った。
『お前…か。私の名前はしほんだよ…』
「ぅん…。」
そう思いながら小さく返事した。
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