お母さんカラの傷

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『何…?今の…?蹴られた…?』 背中が痛い。 骨にピキンッと響くように痛かった。 まるで電気が通ったみたい。 「あの…」 しほんは俯せに倒れ込んだまま震える手を握り締め口を開こうとした。 「おいしそーに作れたなぁ…。スープ」 瞬時にお母さんの低い声が言葉を遮った。 ドクン 大きくしほんの心臓が脈打った。 しほんはゆっくり後ろを振り返った。
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