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石田くんとは同じ駅で降りる。 初めて話したその日、知った。
私が友達と別れ、ホームに出ると、2つ先の車両から先ほどの長身が現れた。
ホームから階段を上るところで声をかけられた。
「さっきは、…ありがとう。」
石田くんの頬を赤らめる顔が、体中にびりびりと電気が走るようで、衝撃的だった。
印象的というやわらかなニュアンスの言葉では足るに足りない。そんな感じだった。
その一瞬の出来事が心のなかの一枚の写真のように今でも浮かぶ。
その時から忘れられなかった。
彼の顔。
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