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私と石田くんとの距離は、時間がかからずともあっという間に縮んでいった。  出会った日から、週に3回ほど同じ駅で会うようになった。  はじめは、「あ。」と言うとかトントンと肩を叩くとか少し遠慮がちに声をかけていた。  それも挨拶程度で、すぐそれぞれの帰路にむかっていた。  週3回だけの挨拶が、週3回だけの楽しみに変わっていった。  世間話が、プライベートの話へと変わり、話す時間はどんどん増えていった。
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