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気が付けば、私から石田くん、いや、琉(リュウ)に声をかけていた。
「琉!今日の試験どうだった?」
長身の彼は、右手で軽がると背負う鞄、ポケットに入った左手ですぐ見つけられる。
「今日の試験は、ん~、俺には聞かないほうがいいよ。」
「なにそれ~」
他愛無い話に笑い合う二人の顔。私はその瞬間がたまらなく好きだった。
「今日さ、買いたいものがあるんだけど、付き合ってくんない?」
琉の横顔はいつもキラキラして見える。
その横顔に導かれながら、私は琉と一緒にコンビニへ行った。
すっと差し出されたのは、ほくほくの肉まんだった。
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