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「あーだるー」
どこの学校に行ってもありそうなごく普通の教室の窓際の席で外の景色を見ながら気だるそうに言った
高橋亮一16歳
大阪の学力も校則もなにもかも普通な学校にいる
高校一年生
趣味も希望も身長もあまりない高校一年生だ
ってなんで俺はこんなに独り言言ってんの?
兄弟いない奴は独り言が多いって言うしなぁ
ん…?でも俺兄弟いるな
忘れてた。
「まあそう言うなって。後ちょっとで帰れるじゃん」
なだめる様に俺に言ってきたのは前の席にいる服部直人だ
このクラスで一番仲が良い俺の気軽に話せる友達だ
「まぁそうだけどよー」
案外呟いたのは暇だったからこいつが話しかけてくるための口実だったりする
ちなみに今は6時間目の数学の時間だが、先生が欠席で自習になってる
「それにしても先生休みとか最高だな。ずっと休んでればいいのに」
直人が軽く笑いながら言った
「そうだな~、まあ俺は数学好きだけどな」
「なんでお前はいつもだるそうなのにそんなに頭良いんだよ。気持ち悪いなぁ」
「うっせ…おっ、もうチャイムなるぞ」
キーンコーンカーンコーン
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