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学生「あの、ありがとうございます。」
女性「私がボッーとしていたから。何かお礼をさせて。」
学生「いえいえ。とんでもない!!僕が急いでいたのが悪いんです。お礼なんていりません。」
女性「なら、名前だけでも教えてくれる?」
学生「あっ!!僕の名前は高橋鷹志(タカハシタカシ)です。」
女性「ごめんなさい。鷹志君。」
鷹志「じゃあ、僕、急ぐんで。」
女性「見つけた!!」
鷹志は自転車を思い切り漕いだ。
坂道の先に踏切が見えた。
まだ遮断機は降りていない。
突っ切れと自転車を全速力にした。
だが、途中で踏切に引っ掛かった。
すると、遮断機が降りる。
パニックになった。
慌てる。
電車が刻々と来る!!
もう、遅かった。
電車に勢いよく跳ねられた。
僕の人生はこんなにも、あっけなかったのか…。
だんだんと意識が遠くなっていった…。
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