3 毎日が日曜日

40/48
前へ
/347ページ
次へ
そこで、隆治の声が大きくなる。 紀子は大きくあからさまにため息を吐くが、昔からそういっても必ず出かけていく。 そして出かけてしまえば、盛り上がるのも紀子の方だ。 「いいなぁ、お父さん達は」 すみれが加えて立ち上がる。 そして食器をシンクの中に片づけ、水につける。 「すみれはどうだ。会社。やっていけそうか」 隆治に聞かれ、肩を竦める。 「分からないよ。でも、とりあえず居心地は悪くないみたい。」 「よかったじゃないか」 紀子もすみれに続いて立ち上がる。 そして孝の分の食器を運んだ。 途中、隆治が紀子の胸に手を伸ばし、手のひらを叩かれる。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加