3 毎日が日曜日

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豪快に笑っているのだが、酒が入ると余計に声が大きくなる。 地鳴りのような笑い声が二階に届くと、隣からなにやら音がする。 また本でも床に落としているのだろうか。 そう思って部屋に入ってベッドに転がる。 ほとんど自室では寝るだけだ。 テレビもないし、食べ物も置かないようにしている。 特に会社から帰ってくると、何かをする気力もなく身体が睡眠を欲するようになった。 電気を消して眠ろうと目を瞑った時、すみれの身体に衝撃が走る。 車に乗っていて急ブレーキを 踏まれた時のようだ。 眠りに落ちそうな瞬間で夢かと思った。 だが、次に隆治の馬鹿でかい笑い声。 そして、またあの音だ。
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