3 毎日が日曜日

47/48
前へ
/347ページ
次へ
高校くらいからだろうか。 孝が急にすみれに話しかけられるのに嫌な顔をするようになった。 その間に二人が部活や受験と忙しくしている間に、話さないことが普通になったのだ。 「え?そうなの」 すみれの言葉に、孝はポケットから小さな栓を取り出してみせる。 「それじゃあ、なんであんなに壁を蹴っていたのよ。うるさいし、怖いんだけど」 あぁ、と納得顔で頷くと、孝は酒冷ましだよ、と呟く。 孝はただ眠りそうになるから、あんなふうにして自分に気合いを入れていたのだ。
/347ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加