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「馬鹿野郎、迷惑かけやがって!!なんでちょっと飲みに来ただけでこんな目に遭うんだよ…」
亀梨がもう一度木村を睨むと、木村は気まずそうに視線をそらし、ごまかすように頬をかいてから男の頭をこづいた。
「グダグダ言わない!!それが仕事だろ。アンタ…大丈夫?」
亀梨が赤西に手を差し伸べると、赤西は遠慮がちにその手を取ってゆっくりと立ち上がった。
「…まあ、なんとか」
「そっか、じゃあ俺等もう行くから。また飲みにくるね!」
彼は可愛らしい笑みを浮かべこちらに手を振ると、その華奢な外見からは想像も出来ない力強さで男の腕を引き立ち上がらせると外に出て行った。
「飛び降りの次は酔っ払いかよ…」
木村の小さな呟きに赤西の肩がピクリ、と微かに揺れた。
それに気付いた亀梨はわずかに眉を寄せるも男を拘束したまま木村の後を追う。
赤西はそんな二人を呆然と見送るも、店長が帰る前に店を片付けなければとハッとして男の荒らして行った店内の掃除を始めた。
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