過去

2/3
前へ
/38ページ
次へ
「隆、おばあちゃんよ。ちゃんと、ご挨拶しなさい」 僕は母の後ろに隠れていた。 祖母に好かれていない事は、こんなガキでもわかる。 緊張して声が震える。 「…い、いとうたかし(伊東 隆)よんさいです。」 ニコッ 『…!!気味が悪い! なんなの その気持ち悪い顔!! 父親とそっくり!! なんて、卑しい笑顔!!』 「お母さんっ!!」 祖母は、庭の隅を指差し 『あれが、あなた達の家よ。さっさと行きなさい』 庭にあるプレバブ小屋が 僕と母の家になった。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加