0人が本棚に入れています
本棚に追加
Ep.1
ただの広い部屋。中央には大きなテーブルとそれを囲うイス。
「遥、2月度のコミック購入リストとその見積書、早く提出してくれませんか?」
スーツを着た男が言う。
「ちょ、最近忙しいのは知ってるでしょうが!落ち着くまでちょっと待ってよ」
パジャマ姿の遥が弁明する。
「っていうか、俺最近出番ねぇなー。遥は無意識で出てるし、円は主にバイト中にアイツを諌めに行ってるだろー」
「そりゃあ女の子と会う機会がなければ巴クンは出番なしだよねー。ヒヒヒっwww」
制服姿の透が笑う。
「巴クンはまだいいよ。女の子と会うときは頼られてんじゃん。アタシなんか出たいーっつっても絶対出してもらえないもーん」
「まぁ・・・あなたの担当、そして性格ではねぇ・・・」
円が苦笑いしながら言う。
「えっと、お前の担当はコミュニケーションだっけ?性格は人間大好きの明るいハッピーおしゃべり人間。・・・・・・これじゃあなぁ・・・アイツと真逆じゃねぇか。そもそもお前はアイツが軽くイメージしただけなのにあとは自力で強引に生まれてきたって感じだったしな。求められてできたキャラじゃねぇだろ」
「うーん、っていうかさ、アタシのこの格好どうにかなんないのかなぁ。いまどき制服って・・・」
円が頭痛を抑えるような仕草をして言う
「そんな感じでコロコロ話が変わって使い勝手が悪いから呼ばれないのです。そもそも彼は人とコミュニケーションをとりたがるような性格でもないでしょう。話したがるのはもっぱら女の子とでしょう。その場合は巴で事が足りますしね。」
最初のコメントを投稿しよう!